農園主ぶろぐ

Date - 2019.05.09
役場の頼れる面々。

ソイルアンドベリーズ小布施代表の岩本です。

私はおよそ8年前に長野県に本格的に移住して、その後、里親事業によって就農をしたいわゆるIターン新規就農者です。なんの縁もゆかりもない土地で、ただのド素人にすぎなかった自分が生産者になれたのには多くのサポートがありました。全部はなかなか書けないのですが、今回は国や自治体の支援について触れてみようと思います。

 

私が長野に来たのとほぼ同時に国の事業として、「このままでは自給率を維持できない!農家を増やそう!」という政策が始まりました。それより半年ほど先行してJAの共同選果場などでバイトなどしていて、片足を突っ込んだような状態でしたが、国の支援の一期生に名を連ねることになったのです。

 

その当時は今と違って、何もかもが手探り状態でした。国の要請によって里親が続々と登録されたものの、農家さんは別に人にものを教えるのが仕事ではありません。就農前にみっちりと経験を積ませ、無事に地域の次世代の後継者を作ることが目的でしたが、相互のコミュニケーションがうまく行かなかったり、思惑が外れたりと導入期は混乱が多かったものです。

 

自治体の職員さんたちも必死に慣れない『移住を促進しながら就農者を増やす』というミッションに向き合っていました。「どげんかせんとイカン!」というやつです。そんな中、自分は里親のTさんに引き合わされ、修行を始めました。

 

この、よそから来た全くのド素人をサポートするというのは、本当に難しいことだと思います。何はともあれ夢と希望だけで産地に乗り込んできた人間というのは気持ちがとにかく強く、そしてアクが強いものです。そしてあまり大きな声では言えませんが、少々、利口ではない。今でこそ減農薬だ、酵素だと形を作れたものの、近隣の農家さんからすれば非常に厄介なものです。園地の草はきれいに刈りとって、JAの防除暦に合わせた農薬の使用をするのが地域の常識であり、暗黙のルールです。匿名による個人の土地についての『貴重なご意見』が役場の担当に何度も架電したことについて、そのつど対応してもらって、本当に感謝しかありません。

 

今日はたまたまふるさと納税の関係で役場に行き、(農業とは担当部署が違いますが)顔見知りの係長と書類の確認などして、ふと昔のことを思い出しました。係長もきっと『よそ者の防波堤』になってくださったことがおありでしょう。何も言われませんが、そうなんじゃないかと思っています。

 

日々、自分が農業をやれるのは多くの皆さんのおかげです。その思いを忘れず、地元長野にこれからも恩返ししていかねばなりませんね。

 

 

 

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